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りょくの小部屋。*

りょくの好きなことを好きなだけ気ままに

Collar×Malice SS │冴×市 番外編│前編

◆乙女ゲーム ≫Collar×Malice ≫≫創作

こんばんわ、りょくです。

お久しぶりです、SSあれで終わるかと思いきや番 外 編 で す !
それもなぜか、続きます!
私も書き出すときは続きあるとは思いませんでした(笑)

今回はあれから10年後のキャラの今と
市香ちゃんと今、そして彼の代わりに白石さんの出演多め♪
なんかぐだぐだした気がしますが、ごめんなさい(>_<)

「さよならの代わりに、ありがとう 。前編」

 

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「おまわりさん、おはようございます」
「はい、おはよう!気を付けていってらっしゃい」
「うん、いってきまーす!」

ここは東京都 新宿区駅前交番。
彼女、星野 市香はランドセルを背負って
学校に向かう小学生にそんなたわいのない挨拶を交わす
あれから月日は幾度も巡りまたこの季節がやってきた

彼女にとっては忘れもしない、始まりの日が12月5日。

そして、今日―。
20××年1月24日は彼が死刑を執行された日だ。
 


(― Xデーをお知らせします。)

今からおよそ、10年前に起こった【ゼロ】が起こしたXデー事件。
彼がいなくなり、散らばっていたアドニスの残党も無事見つけ出した。
彼らはそれそれ起こした罪の分だけ罪を償い、
10年経った今そんな彼らも再スタートを切りだしていた


そんな事件のことをすでに忘れてるもの

その事件すら知らない子供たち
知らないふりをしてる大人や警察たちとさまざまだ―。


そして、彼女、星野市香もまたその事件をよく知るものの1人

そして、あれから何の縁なのかは分からない
だが、市香は3年前に特防から交番勤務に異動が決まった
その時は驚き、相当悩んだが
彼女は【彼】がいた交番勤務に異動を決めたのだ


「星野、おはよう。頑張ってるか?」

「あ、望田さん。朝早いのにご苦労様です」
「どうだ、交番勤務は慣れたか?」
「はい、だいぶ」

そう市香は久しぶりにあった当時の先輩に前と変わらずに話し出す。
彼もまたあの頃となにも変わらなく、
変わったことといえばよく惚気られた奥さんとの間に

二人目の子が出来て今は幸せ絶頂期だそうだ

 

「それならよかった。」

「望田さんはこんな朝からここに寄るってことは―。」
「お前の察してる通りだよ。あのばあさんからいつもの呼び出しだ」
「あの方も変わらないですよね」

「全くだ。星野が特防辞めたって時もお前のとこまで抗議に来たぐらいだ」

「今もたまに来られますよー、ほとんど旦那さんの愚痴ですけどね」
「だろうな、すまない。迷惑かける。」
「いいんですよ、市民の話しを聞くのも交番勤務の務めです」
「それいったら特防の電話対応と対して変わらんだろう」


「それでもですよ
それに、哀しみを一つでも減らす仕事が私たち警察の仕事です」

 

(― 我々、アドニスの目的は哀しみを【ゼロ】にすることですよ?星野市香さん)

ゼロにするのは到底無理なことだろう。
そうすればあの事件のようにたくさんの犠牲者が出る。だからこそ市香は彼の願いを
少しでも叶えようと毎日、頑張って生きること、
哀しみを減らせるように彼女なりに努力をしている―。

もう二度とあのような哀しい事件を起こさないためにも


「・・・そうだな。星野は今でも、あーいやなんでもない。じゃあそろそろ俺行くな」
「あ、はい。望田先輩も頑張ってください」
「おう、もちろんだ」


そう手を振って彼は走って行った。

彼が言いかけたこと市香はだいたい想像できてしまっていた
元は自分の発言が原因だろうということは理解できてしまった
望田もまたXデーをよく知る人物で、彼女の元先輩ということで
市香が【被害者】で、彼が【加害者】ということは

警察が彼に猶予を与えたことがきっかけで警察内部に広まり、

また、二人が想い合ってたことも
ほんの一部しか知るものはいないが数人存在した

「今日もお仕事頑張ろう。」


そう市香は晴れ渡る空を
見上げながらよしっと仕事に気持ちを切り替える。

もし、今でも特防にいれば、警察の中でも上を目指せただろう
交番勤務など昇格の可能性を捨てるに等しい。
警察の中でも特防よりさらに下の位置にある。
3年前この話しが来たときの市香の立場は新人警察官とは打って変わって

現場の指揮も任されるほどに
成長していて、森丘や峰岸が認めるほどにスキルアップしていた


一時は、警察第一課の就任も考えられたほどだ。

 

だが市香はそれを断った

森丘には断る意味が分からないと言われ、峰岸にはもったいないという言葉をもらったぐらい
その代わりに今の交番勤務に頷いた時はまた疑問を抱かれた。
だが、市香には「あの事件」のこともあり彼らは何も言わずにいた


「―はい、こちら新宿駅前警察署。星野が受けたまります。」

「ああ、星野か。森丘だ。」
「はい、森丘さんお疲れ様です。例の資料すでに調べてありますよ?」
「ああ、分かった。昼休憩のときにこちらに持ってきてくれるとありがたいんだが」
「はい、了解しました。」

「星野・・・やはりお前はこちらに(一課)に来る気はないか?」
「森丘さん・・・それはすいません。」


電話越しの森丘は大きなため息をつく。
一課の就任を断った代わりに彼女はたまに上の仕事の手伝いを任される
それを何も言わずともこなしてしまうので文句の付けどころがまるでない

交番勤務の同期にも
お前なんでこんなところに来たんだと疑問を抱かれる始末だ


「分かった。じゃああとでな。」

「はい、わかりました。」

そう電話を切って森丘はまたうなだれる。
そんな彼に近くでその会話を耳にしていた峰岸は苦笑いで彼に問いかける


「森丘主任。あまり星野さんを困らせてはいけませんよ?」
「・・・分かってる。分かってはいるんだがやはりもったいないだろう。
目指そうと思えば上を目指せるスキルを持ち合わせてる、なのに特防よりも下の交番勤務に承諾して―。」


「それが彼女の意志ですよ森丘さん。」

「・・・そうだな。あいつ(冴木)のため、か。」

「・・・はい。」

 


「星野さん、お疲れ様ですわ。」
「向井さんもお疲れ様です。あ、主任昇格おめでとうございます」
「ありがとうございます、でもなんか複雑ですわ。
私にとっての主任は主任だけですからね」

「気になってます?元気ですよ?
柳さんの探偵事務所で居候兼雑用係りとして文句言いながら頑張ってますよ」

「・・・そうですか。」

「でも、たまに言われた仕事放り投げてどこかに
ふらーって出掛ける所はここにいた時と変わっていませんが」


「はぁぁぁ、相変わらずですのね主任は。
もう一回ぐらい逮捕されて反省してくればいいんですわ」

 

あえて、名前を出さないのはもう当然になってる

当の本人は実刑8年の判決で、服役したのがちょうど二年前になる
柳の事務所の雑用係りとして
今は彼なりに頑張って社会復帰していた


本当の胸の中に秘めた思いは市香には分からないが
あの頃より少し彼の考えてることが理解できて、
そして、きちんと本音で事務所のみんなと言い合って
胡散臭かった笑顔は消えて、きちんと笑えるようになっていた

今、たまに事務所に立ち寄ると
そんな様子が当たり前になって嬉しく思う。

 


だけど、彼も元プロファイリングの人間だ
彼女の心境は何も話してはいないがバレる気がしていた


服役してから
初めて顔合わせして、彼は複雑そうに笑っていた


「市香ちゃん、久しぶり。」

(「はい、白石さん。お久しぶりです。それからおかえりなさい。」)
(「・・・!?あはは、うん。ただいま。市香ちゃんは元気だった?」)
(「・・・はい、元気ですよ。【哀しみ】を少しでも減らせるように頑張ってます。」)
(「・・・そっか。」

白石は、そこで全てを察したはずだ。

でも、彼はなにも言わないでただ笑っていた。

 

 *

 


「それで主任なんかのことより
星野さん。今日お暇です?よかったら桜川さんと―。」


「あ、ごめんなさい。今日はこれから行かないといけない所があるんです。
せっかく誘ってくださったのにごめんなさい。」

「そうですか、ではまたの機会に・・・是非飲みに行きましょうね」
「はい。」

そういって、市香は彼女にお疲れ様と
頭をぺこりと下げると自分の部署に戻って行った。

 

「あ、向井さん!星野どうだった?」


「ダメでしたわ、ねぇ桜川さん私たち忘れてましたわ。今日がどんな日なのか?」
「え?なに急に・・・大げさだよ、向井さん。
今日って1月24日・・・あ、そっか今日は冴木くんの命日か。」

桜川はいつも通りのテンションで向井にそう問うが
彼女の表情から不審に思い、そして桜川も今日という日を思い出す。

 

 

「・・・あの事件が終息して
新宿に平和が戻っていきましたわ、彼女の「死」を意識してしまう大怪我と同時に。」

「そうだったね、まさか星野が彼を庇うなんて森丘さんも予想もしなかったと思うよ
それにそれだけじゃないあの森丘さんたちが彼の最期の願いを聞き届けた
1か月の間、警察が死刑の判決を決定した人間に猶予を与えた異例中の異例だった」

 

「ねぇ、桜川さん。」

「ん、なに?」

「もし星野さんがもっと早く、彼を救えてたら何かが分かってたのでしょうか
・・・そんなことときどき考えてしまいます。」


「それぐらい大事だったんでしょ、あの子にとっては。
だから、10年経った今でも彼は死してなお彼女の中で生き続けてる
私は誰かを本気で好きになったことなんてないから
そういうのよく分からない。」


「だけど、簡単に触れていいことじゃないことだけは分かる・・・。
あんたも似たような感じでしょ、向井さん。
まさか私に隠せると思った?付き合いもう10年だよ?」

そう複雑そうな顔で、

向井のことを見る桜川に思わず顔を彼女は背ける
だが、すでにその心中がバレてることなどもう気にしないことにするように
とぼけて見せるが残念ながらそれは隠せてないようだ。


「なんのことです?」

「・・・主任にせっかく昇格出来たのに素直に喜んでない。」
「・・・え、それはですね。」
「どうせ、あの人(白石さん)のこと何も超えられてないのに
主任って言われても勝てた気がしないってとこでしょ?」


「・・・だって、なんだかんだいっても主任は私の目標でしたのよ
なのに、あの事件に関わっていて利用されてたなんて主任らしくもないですわ。
主任を超えられないで何が主任昇格ですか、素直に喜べるはずないですわよ
なんだかんだいって、あの人は凄い人でしたから、認めたくないけども。」

「はいはい、愚痴は
飲みの席で聞くから今日はとことん飲むか!向井さんほら早く行くよー」



「って何でですの!!」

「向井さん久しぶりだねぇ、桜井さんと飲み?君たちも変わらないね~」

いつもの居酒屋に行くとそこには先ほど話しの話題にあった
【主任】であった張本人が事務所のメンバーと食べ食いしていた。
そこには柳や、桜川がよく仕事で共にすることが多い笹塚もいて、
隣では榎本がすでに出来上がってる様子が見れば分かった

 

「なんで主任がここにいるんですの!」
「桜井さんも久しぶりだねぇ、元気だったかい?」
「え、あ・・・はい。」

「何故当然のようにほのぼの会話してるんですの
人がずっと心配してたのにそれを当たり前のように主任は変わらないんですの!」


「んーそれは俺は俺だからねぇ、それに今の人生のほうが俺は楽しんだ。
あの頃よりずっとね。
こうして柳くんたちを巻き込んで飲みに来ることも今の俺の日常さ」

「おい、白石。勝手に日常化にするな」

「いいじゃないか、柳くん。たまには息抜きしないと俺過労死しちゃうしね~」
「主任は一度、地獄の底に落ちたほうがよろしいかと思いますわ」
「そうだな、その意見には同意だ。えっと・・・」

「あ、向井といいます。確か、柳愛児さんでしたわね?」


「なんで俺の名前を」
「いや、柳さんは署で知らない人はあまりいないかと思いますよ」

そう向井の代わりに隣にいた桜川が答える。
それに彼はなるほどと答えて納得したあと、
そっと今度は向井が思い出すように答える。

 

「それに、貴方方のことは
星野さんがよく話していらっしゃってるので、知っていますわ」

「そうか・・・、あいつは、仕事場ではどうしてる?」
「星野は毎日走り回りながら頑張ってますよ」

「そうですわね。哀しみを少しでも減らせる世の中にしていきたいって、
哀しみを、共に支えていきたいっそれが今の彼女・・・星野さんの口癖ですね、」

 

「・・・哀しみを減らすか。
市香ちゃんはゼロ、の望みを受け継いだのかな。」

白石のその声に答えるものは誰もいない。
誰よりもアドニスの中の当事者であった彼だからこそ思うところもあるのだろう
だけど、それよりも少し間が空き、声を発したのは向井だった。


「確かに、哀しみを【ゼロ】にすることは不可能ですわ。
主任はまだ未練がありますか、彼に。」

「えっと・・・向井さん?どうしたのいきなり」

だが、白石のその言葉はすでに届いてなく
話しが弾む中、彼女のお酒の手はいつも以上に止まらなく
すでに落ちてる榎本と同等のアルコールを飲んだといえる

 


「いきなりじゃないですわ、主任があの組織の一員って聞いてからずっと思ってましたわ
主任は主任です!人形じゃありません、道具じゃないんです
ちゃんと生きてる感情や意志を持った人間なのです
簡単に利用されて、【罪】をかぶってそんなの主任らしくないですわ
それなのに、そうやって笑ってまたわたくしの前に平然のように現れてどれだけ心配したか
主任は本当に分かって・・・・―。」


「って、向井さん。はぁー、潰れたね。ごめんなさい白石さん。」

「え、なんで桜川さんがあやまるのかな。」
「いや、言いたいこと、向井さんが酔ってたとはいえぶちまけっちゃった謝罪というか―。」


「いいよいいよ、そうか向井さんってこういう酔い方するんだね、面白いね~
・・・そっか、こんな俺でも心配してくれる人間がいたんだね。
市香ちゃんにしろ向井さんにしろ皆物好きだよね、俺は解放されたといえ犯罪者なんだけどな
この手は赤い血で染まってる、洗脳されてた、生まれてからずっと―。」



「そんなことないです、白石さんのこの手は血で染められてなんかない。」

その瞬間、氷のような冷たく感じた自分のその手に
何かで包み込むような温かさを感じて
白石はその方向を見るとそこには―。

「市香、ちゃんなんで・・・。」
そこにいたのは紛れもない彼女だった―。
なにか吹っ切れたようなそんな表情で笑っていた


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ちょっと、なんでこれ続いてるんですか(笑)
番外編だからさっと書いて終わらせるつもりだったのに
とりあえず、次回で終わる予定なのでご勘弁下さい

 彼女の気持ちの再スタートのお話ってとこでしょうか?

あ、ちなみにれいさんは死んでない設定です

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